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NYで働くママ

March 26, 2012


001a.jpg「ワーキングママ」について考えるといつもNYに住む友人が頭に浮かぶ。彼女との付き合いは長い。というのも彼女の夫と私は幼なじみで姉弟みたいな関係だこの「弟」が彼女と付き合い出したころ、彼は大学院生で私たちの家に居候していた毎日のように彼女のことを聞かされていたので、紹介された時すでに長年の知り合いのような気がしたのを覚えている


現在、彼女はアルフレッド・P・スローン財団(www.sloan.org) でシニア・バイスプレジデントという要職についている。昔から何か「世のためになること」をしたいと思っていたそうだ。エール大学を卒業した後しばらくビジネスの世界にいたが、やはり自分は非営利の分野で働きたいと12年前ほどに方向転換する。


それからいくつかの非営利団体で働き、今にいたるスローン財団は、1934年に当時のジェネラル・モーターズの社長だったスローン氏によって設立され自然科学、技術や経済の分野の研究と教育に対して、昨年は85百万ドルほど(86億円)の助成金を出しているそこの運営と財務を担当しているのだから、まだ40代後半なのにすごい責任だ


002a.jpg久しぶりにゆっくり食事する機会があったので仕事のこと家族のことを聞いてみた彼女曰く、昔から人生の指針になっているのは父親に教わった「自立の大切さ」だという自分の力で生きていくことにおいて仕事はその方法なのだと説明してくれた。生きている過程で夫と出会い、子供たちに恵まれたが、この指針は変わっていないと言う。


育児と仕事の両立については、子供たちが小さい頃はバランスを取るのが大変で夫婦としてもストレスがあったと話してくれたでも、無我夢中でやっていた分、あまり細かいことを心配せずにいつの間に育ってくれたとも。「昔はもっと集中して働きたいと思っていた。今はこっちがかまって欲しいと思っても娘たちは自分たちの世界があるから皮肉よね」と笑っていた。


若い頃先輩に「有能な人ほど力が入っていない生き方しているけど、実はその陰には並みならぬ努力があるのよ」と教わった。物腰が低い、いつも穏やかな彼女を見ているとそのことばを思い出す。


ゆき子


by Spice Rack

プロスペクト・スクール - 学び方の違いを尊重する

March 19, 2012


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私がアメリカを好きな理由のひとつは、この国が人の「違い」に対して寛容だからである。特に教育においては、子供は一人ひとり学び方が異なることを当然と受 けとめており、その生徒たちのために特別な教育課程が用意されている。先週そのような学校に行き、そこの経営に携わり、カリキュラムを決める女性に会ってきた。


家から運転して5分のところにあるプロスペクト・スクールは7歳から14歳の学習障害を持つ子供たちのための学校である。去年9月に隣接する私立学校のウースター・スクール(プリスクール~高校)の新しい部として設立され、現在2人の生徒がいる(theprospectschool.org)


心理学者の彼女によると、この学校の教科課程は生徒のニーズに合わせて個別に組み立てられる。学校の管理者、理学・作業療法士と先生たちがコラボして、生徒一人ひとりのプログラムを作っていく。また、日々生徒たちを指導する先生たちには必要な技術や最新のメソッドのトレーニングを受けさせている。


彼女がこの分野に興味を持ったきっかけは、学習障害を持つ妹に勉強を教えていたことである。学校専属の心理学で博士号を取得し数校で心理カウンセラーとして働いた後同業の義父のクリニックで、夫とともに働いている。


彼女曰く、学習障害の一番の危険性は、発覚が遅かったり、解決策を見いだせなかった場合に起きうる感情的な問題、例えば自己評価が低いとか、過剰に心配したり、絶望的な気持ちになることである。感情や行動に影響が出始めると解決方法はより複雑になる。学習障害を持つ子供たちに早めにトレーニングを受けさせることによって、このような問題を避けることができると言う。


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私が個人的にこのテーマに対して思い入れがあるのは、夫も息子も幼少期に学習障害がわかり、それを克服した経験があるから2人とも今は前向きな大らかな男性だが、それは、小さい頃に学習障害と診断され、対応策が見つかったらからだと思うそれはとてもありがたいことだ


このような学校とこの分野で働く人たちは人間は個々のやり方で情報をプロセスしその個性に価値があることを教えてくれる私たちみんな、この信念から学び、見習うことができるのではないだろうか。


 ゆき子


by Spice Rack

SPICE RACKポットラック no.3

March 12, 2012


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新しいスパイスたち:浅賀さん(左)と大西さん(中央)


ポットラック3回目

スパイスラックを主宰している一番の楽しみはスパイスたちと会うことだ。私も含め、みんな独立して仕事をしている女性たちなので、仕事の業種や独立年数が異なっても、経営判断をし、責任をとる立場にあるのは同じである。それぞれ仕事上の課題を抱えている。決断するのは自分だけど、それに行きつくまで、人と話して考えを整理したり、意見を聞いたりと、そのプロセスが大切だ。そんな comradery (コムラデリ=好意的な親交関係)の場がポットラックであればいいと思う。


今日の参加者は、ポットラックに初登場のグラフィックデザイナーの人見久美子さん(HI Company Ltd.)NEW スパイスの浅賀ゆみさん(S.BUGI)と大西のり子さん(Patisserie COROCO)ポットラック皆勤賞の土井幸さん(mion / SACHi DOi DESiGN)とスパイスラック事務局の3


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浅賀さんのぬいぐるみをチェック、左は人見さん


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大西さんの犬用のケーキのプレビュー

(photo by Patisserie COROCO )


まだ続く新しいスパイスたちの紹介、スパイスたちの新しい事業やスパイス同士のコラボレーションの展開など、楽しみが増えつつある。


食べ物とアイディアを持ち寄るポットラック。良いひとときでした。


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豪華なポットラック・ディナー

ゆき

by Spice Rack

日本YWCA

March 5, 2012

P3012161.jpg先週、日本YWCA (The Young Women's Christian Association)の会長を務めるいとこに会いに行った。YWCAはウィレッジピープルの曲で有名なYMCAの姉妹版ぐらいに考えていたので、最初に「YWCAは弱い立場にある人々をサポートする組織なの」と言われた時、私を含め世間の人はあまりYWCAについてよく知らないのではと思った

「女性が安心して生きるため」に全国26の地域にあるYWCAを通じて諸々なプログラムを提供している例えば、乳がん手術後のサポート、HIV/AIDSの啓蒙やDVのホットラインなど。それをコーディネートするのが日本YWCAだ。支援する個々のプロジェクトに関しては目的を設定し、継続性、将来性をアセスした後、助成金を募る。現在、全国で会員は3,000人いる。(http://www.ywca.or.jp/home.html)

YWCAの日本での活動は1905年に始まるが彼女は歴代の会長の中でダントツ若い。上の世代で誰もいなかったからと謙遜気味に言うが、話を聞いているうちにそれだけではないと感じた。彼女とYWCAとの縁は長い。出会いは中学時代に部活として参加したこと。「ボランティアを通じて人が自分を頼りにしてくれることが嬉しかった。人々がお互いを支え合うシステムがあることに感銘を受けた」らしい。

R0012664.jpg大学を卒業し、一旦企業に就職するが、自分の身を置きたいのはそこではないと感じ、退職。会員として参加していたYWCAに就職し、カンボジアや阪神大震災の支援など諸々なプロジェクトに尽力する。しかし、心身ともにがんばりすぎたせいか、30代の前半に病気になり、やむなくYWCAを辞め、自宅療養となる。

「人の期待に添うことばかり考えて、満足することがなかった。それがストレスの原因になってしまったの」と正直に話してくれた。それでも「自分のことを考えるよいきっかけとなった」ともYWCAの活動も無理のない範囲で続けた。

病気が治った現在は、午前中は近所のスーパーで力仕事をして、残りの時間をYWCAに費やす、一種独特な生活を送っている。「朝早く起きて体を動かす仕事をするから、残りの時間でYWCAの仕事に集中できる。このバランスが私にとっては大事。もっともこの生活ができるのもスタッフの理解と協力があるからだけど」と言う。

若い時に大病をして、人間の弱さや脆さを体験し、それを乗り越えた経験がある彼女だからこそ「弱い立場にある人々を支えるYWCAを代表できるのだと納得した。

ゆき子

by Spice Rack