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高橋白鷗

人生や家庭に、書を。
文字は人を安心させ、勇気づけるものだから。

基礎を学んだ12年、創作と出会った4年

 あなたが一番最近、筆で文字を書いたのはいつですか? 筆どころか、文字を書く機会自体がぐっと減ってしまったという人も多いのではないでしょうか。筆を使ってものごとを伝えようとした日本人の長い歴史が途絶えつつある今の時代に、伝統にのっとり文字を書き続ける書家という仕事。連綿と続く文化を継承するロマンティックな仕事です。

 高橋白鷗さんは「まほろば書道会」を主宰する書家です。日展始め各書道展に作品を発表する一方、2年に1度、生徒さんとの展覧会を開催しています。書家として作品の依頼を受け、マンションのエントランスやお店の看板などを書いたり、共著『ほっとする親鸞聖人のことば』に作品を多数掲載したり、和菓子や贈答品のパッケージに商品文字を書くなど、本当に多方面で活躍しています。

 白鷗さんは小学生で書道が大好きになり、書の上手な先生に添削していただくため6年間毎日作品を持って職員室に通い続けました。書家の登竜門である大東文化大学中国文学科に入学。そこで創作することの難しさ楽しさを知り、書の世界が一気に広がり、基礎・伝統とオリジナリティという厚みを身につけた書家になりました。

「水ようかん」なら清流をイメージして。「どらやき」なら思わず頬張りたくなるように!
「水ようかん」なら清流をイメージして。「どらやき」なら思わず頬張りたくなるように!

「生活に書」のすゝめ

 「現代人の人生に書を!」それが、書を続ける白鷗さんの願いです。20代の白鷗さんの才能を発掘した恩師青山杉雨先生の言葉――「切ったらそこから血が出るような線を引きなさい」。この言葉を忘れることなく常に魂を込めて書くのは、文字を通して見る人をほっとさせたり勇気づけたりしたい、書にはその力がある、と思うからです。なのに最近、書はずいぶん日常から遠いところに離れてしまいました。まずは一つ、あなたの生活の中に書を置いてみてはどうでしょう? 名前に使われている一文字、好きな歌詞、季節の言葉などに、心和んだり励まされたりするかもしれません。


白鷗さんの自宅玄関に飾られている額。文字を書くだけではなく、表装のデザインから手配までトータルで請けおいます。
白鷗さんの自宅玄関に飾られている額。文字を書くだけではなく、表装のデザインから手配までトータルで請けおいます。

書をオーダー!

  「現代の生活に自然に溶けこむ、和モダンに表装した書を飾るのも素敵です。例えばお召しにならなくたったお着物など気に入った布を額に貼り込んで、そこに好きな文字を重ねたり。インテリアとして、まったく新しいものをお客様と相談しながら作り出すのもとても楽しみです」。お客様の希望に応えて、どんな書体でもどんな形でも書くことができる。確かな基礎に支えられた懐の深さが白鷗さんの仕事の魅力です。

「書は日本に根ざした文化です。日本の国の発展を支え続けたこの文化を、今の時代に即した形にしながら後世に伝えていきたいと思います」白鷗さんは「ダイナミックに、紙から飛び出すような字で"見せ場"を作りたい」と言います。生きて人に届く字。時に正統に、時に奔放に、どんなに小さなスペースでも生きいきと語りかけてくる華のある字。自分の部屋なら、どこにどんな文字を飾ろうかなと考えるうちに、書が少し身近になってきました。


Hakuou Takahashi

書家 高橋白鷗さん Hakuou Takahashi

1959年三重県松阪市生まれ。6歳より書を習う。82年大東文化大学中国文学科卒業。青山杉雨、近藤摂南、有岡崖に師事。日展入選。現在、まほろば書道会主宰。読売書法会幹事、謙慎書道会理事、玄筆書道会副会長、読売文化センター講師。共書に『ほっとする親鸞聖人のことば』(二玄社)。井村屋、赤坂松葉屋商品文字。銀座「懐石 川端」の客室に作品が常時展示されている。また、同店にて月4回のお稽古もあり。お問い合わせはknto152.0021.0051@docomo.ne.jp 高橋白鷗まで。